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正しい姿勢と学習の構え


勉強するときの正しい姿勢とは?

勉強するときの正しい姿勢は、まず椅子に深く座り膝をそろえて座り、机と体の間に握りこぶしひとつ分くらい開くように座るのが良い。
そして、膝が90度に曲がり、床にまっすぐについている。
腰も背筋が伸び90度になっているように意識する。
頭がまっすぐ背骨に乗っているように意識する。
と初任校では指導されました。

特に1年生や低学年の児童には徹底して指導していたように記憶しています。
年度当初の身体測定が終わると、子供たちの身長・座高に合わせて机やいすの調整をやっていた記憶があります。
正しい姿勢を身に着けさせるには、その環境も大事ということですね。

では、正しい姿勢のメリットとはどんなところにあるのでしょうか?
昔から「姿勢をよくしなさい」ってよく言われて来ています。
しかしそのメリットをあまり深くは考えてこなかったかもしれません。
私も初任のころには、理由はあまり意識していなかったように思います。

しかし学習時の姿勢にはとっても深い意味があるのです。
正しい姿勢を続けると、胸が開いて肺に空気を取り込みやすくなるため自然と呼吸が深くなり、全身の血行をよくしたり、脳に酸素を十分に送り込んで活性化したりする効果があるそうです。
そのため、長時間勉強を続けていても疲れを感じにくくなったり、集中力がアップしたりといったメリットがあります。
また、肩こりや腰痛を防いだり、体のゆがみを改善したりといった効果も期待できます。
さらに教材の字と目との距離が適度に保たれて目の負担が減り、目も疲れにくくなります。

では姿勢が悪くなると、どんなデメリットがあるのでしょうか?

次のような姿勢は勉強のときには望ましくありません。
まず、猫背です。
猫背になると胸が縮こまって呼吸が浅くなり、酸素が全身に行き渡りにくくなるため集中力が低下します。ノートや教科書との距離が近くなって目の負担も大きくなります。
また、頬杖や足を組む姿勢も避けましょう。
背骨や骨盤のゆがみの原因になります。特に頬杖は、顔がゆがむ原因にもなりますからクセになる前に気をつけてあげましょう。
左右どちらかに極端に傾いた姿勢もだめです。
姿勢が崩れてくると、体のバランスが崩れて、物事を正確に理解したり、集中して話を聞いたりすることができなくなるそうです。

これは、小脳にある「虫部(ちゅうぶ)」という場所で、体の位置、目・耳などから入ってくる情報をから、体のバランスを取っているのですが、その判断をするときに姿勢が重要になるそうです。

姿勢が悪いと体軸が傾きますから、目線も傾きます。
目線が傾くと左右の目から入ってきた情報にズレが生じ、脳は左右の情報をひとつにまとめる作業が必要になります。こめため脳は疲れやすくなり、集中力を高めてゆくことが難しくなります。

その結果、脳のパフォーマンスを落とし、運動面や学習面はもとより、あらゆる場面でカを発揮できなくなっていきます。美しく正しい姿勢は、子どもの能力の向上に関係してくる大事な要素のひとつということですね。

超一流と言われている人たちの姿勢が、概して美しいことからもそれはわかります。特にアスリートと呼ばれている人たちで姿勢が悪い人はいません。

スポーツにおいて、目線が傾き、入ってくる情報にズレが生じることは体を動かすタイミングにも影響します。ですから超一流の選手は立ち姿も歩く姿も美しいのです。

なぜ良い姿勢が大事なのか、正しい姿勢を保つことが大切なのか、その理由も併せ子供たちに説明してあげると、子供たちの意識も高まるのではないでしょうか。